アルバムの大きさは37×28㎝写真は160枚ほど。アルバムの主は20歳前後の青年のようです。数枚剥げてなくなってますが、ほぼすべてにキャプションがついているので登山ルートもよくわかり、最初の1ページ目だけでも昭和19年7月25日京都発、松本駅から島々駅、そこからトラックで中渡、梓川は前日の洪水で道路が崩壊していて、中の湯で一泊、していることがわかります。写真も文章も絵も記録性が高いです。宿泊地についても各所写真を残しています。「穂高の全容を眺むるには帝国ホテルのヴェランダが第一である。而し今年は此のホテルも無人である」戦争末期の登山客の少なさをうかがい知る資料というべきか、アルバム主の練達を言うべきものか「雨中を難険を以って鳴る西穂へ縦走を決行す。本年度最初の縦走者」ともあります。立派な作品というべきアルバムです。同一人の昭和18年の登山アルバムも同時に出品しております。
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